日本品质大会演讲04-2

並行開発におけるテスト作業改善ポイントのモデル間展開事例
- テストケース設計の改善アプローチ-
Development case between models of test work improvement point
- Improvement approach of test case design -
パナソニックMSE株式会社移動体端末ソフトプロダクトセンターPanasonic Mobile & System Engineering Co., Ltd. Mobile Terminal Software Product Center
佐藤 英紀
Hideki Sato
The development of the embedded system such as cellular phone increases the scale, and has complicated the function. The software quality is more important. The number of product has increased. Therefore, the quality of the test case design by the system test phase is also important. We worked on four improvement activities, Common confirmation point of test, Uniform management of various test information, Knowhow, Over wrapping confirmation point of test. The test case improvement is effective in the parallel software development.
1. はじめに电分离
ソフトウエアの品質を確保するために、これまでもメトリクス収集と分析、プロセス構築、第3者評価のための組織体制強化など、様々な取り組み事例が挙げられてきている。しかし、携帯電話などの組込み機器においては、開発規模の増大や機能の複雑化により、依然として障害発生を防ぎきることが出来ず、品質確保に苦しんでいるのが現状である。
弊社では、システムテストフェーズを独立したテスト部門で担当しているが、常に複数モデル(プロダクトや商品のことを本稿ではモデルと記載)を並行開発している。そのため、テストフェーズが複数モデルで重なることから、テスト部門内でも更にモデル毎に別チーム体制をとることで対応している。しかし、テストチームが複数存在することで、不具合情報のモデル間の連携、テストケースの反映漏れ、メンテナンス性の低下等、依然課題が残っている。
本稿では、システムテストフェーズにおけるテストケース設計フェーズにフォーカスし、弊社テスト部門におけるテストケース改善の取り組み事例について紹介する。
先にも述べたように、携帯電話へ実装される機能が増大することでテスト件数も増大し、また、各機能の連携・競合が複雑に絡み合うことでテスト設計自体が非常に難しくなるという問題が表面化してきた。そこでテストケースの確認ポイント(期待結果の確認範囲)を複数記載することでテスト件
pc133
数の増大を抑え、また、確認ポイントを詳細に記載することで複雑な仕様の確認漏れを防止することに取り組んだ。しかし、今度はテストケースの記載内容が肥大化し、並行開発中モデルへテストケースを展開するときのメンテナンス性が低下するという状況が発生した。
テスト品質を維持しつつ、テストケースのメンテナンス性の向上を目指し、4つの改善について取り組んだ。
2. 改善事例李汝军
2.1 複数テストケースで共通確認ポイントの括り出し
実際のテストケースは機能毎に共通な確認ポイント(図1)がある。それら共通部分を括り出すことで、各テストケース固有の確認ポイントだけに記載量削減、修正ミスと記載漏れ防止を行っている。共通確認ポイントは、新規モデル開発時に追加・削除の見直しを行うが、基本特性に着目した確認ポイントに絞ることでモデル毎の変更を少なくすることが重要である。また、これらはデータ
ベースで一元管理し複数モデル開発における修正ミスや記載漏れを防止している。
2.2 テストケースとチェックリストの一元管理
市場不良が発見された場合、開発中モデルへも即座に反映していかなければならない。出荷後のモデルで発見された市場不良の対応を例として説明する(図2)。
まず、市場不良情報は共通DBへ登録し、一元管理を行う。次に、市場不良の是正対策として追加/修正されたテストケースと確認ポイントは、並行開発中モデルのテストケース共通DBへ反映を行
う。並行開発中モデルがテスト設計フェーズの場合、テストケース共通DBに追加されたテストケースだけではなく、当該モデルで追加および修正されたテストケースに対して、市場不良の是正対策を反映したチェックリスト(是正対策チェックリスト)に基づきレビューを行う。このことで、確実にテストケースへの是正対策の盛り込みを行っている。このように、不良情報、是正対策チェックリスト、テストケースを一元管理することで、効率良く、かつ、漏れなく並行開発中モデルへ展開していく。なお、不良情報の一元管理は、出荷済みモデルの市場不良だけではなく、並行開発中のモデルにて発見された不良情報(市場出荷前の不良情報)についても、共通DBにてバグ管理を行うことでモデル間の展開を随時行っている。
2.3 テストケース記載内容の削減
テストケースへの記載内容自体を削減する取り組みとして、基本的な動作仕様についてはテストケースへ詳細に記載することは行わず、基本動作をまとめたノウハウ集に集約し一元管理する。また、モデル毎に変更となる内容については期待結果が記述された仕様書名を記載することで、記載内容の肥大化を抑止する。また、テストケースへの確認ポイント内容の記載を適度に抑えることで、流用性を高めることができる。
2.4 テストケースの確認ポイント(期待結果の確認範囲)のオーバーラップ
効率化を進めるに従い、競合および連携する機能のテストケースも単純化され確認ポイントの漏れが発生した。そこで、担当機能の動作だけではなく連携機能からの復帰動作までを確実に確認するようテストケース設計を改善した。具体的には、機能担当間で確認ポイントがオーバーラップするようにテストケース設計を行った。
機能Aに詳細機能1~4までの連携する機能がある場合を例に説明する(図3)。まず、各詳細機能のテストを誰が実施するかの割り振りを行う機能分担担当が詳細機能1~4の仕様分析を行い、メインに確認する担当を機能A担当者、関連する機能B,C,D担当者(サブ担当者)と概略の割り振りを行う。そして、機能分担担当、機能A,B,C,D担当者を交え、漏れがないか、オーバーラップする担当者
廉政风暴は適切かをレビューする。
レビューにより、機能A担当は、詳細機能1~3を実施し、詳細機能4は機能C担当が実施し機能A担当は実施しないと合意する。機能B担当は、機能Aの詳細機能1と3を実施する、機能C 担当は機能Aの詳細機能2と4を実施する。機能D担当は機能Aの詳細機能3を担当する。このように各機能担当における実施分担を明確にすることで、確認ポイントの漏れ防止を図った。
図3 確認ポイントのオーバーラップの例
図4 担当分担表の例
3. 評価と考察
3.1 改善取組の評価
4つの改善取組について、テストケース改善結果を図5に示す。主力機種E では約20%、派生機種Fでは約67%の改善となっている。また、単一モデルと並行開発モデルへの改善効果を表1にまとめる。
3.2 改善活動による副次効果
矿渣微粉並行開発における改善活動のモデル間展開事例を紹介した。今回の取り組み事例は、改善活動の直接的な効果だけではなく、間接的な効果(副次効果)もあったので紹介する。
(1)チェックリスト、ノウハウ集により、テスト担当者のスキル差による設計品質のばらつきが低減された。また、チェックリストにより事前自己チェックで、レビューワーは対象モデルに必要なテストケース構成の検証等、本質的な部分のレビューに時間を割けるようになった。
(2)確認ポイントをオーバーラップすることで、各テスト担当者が、自分の担当以外の機能を理解することで、テスト担当者のスキル向上とテストケース設計の質が向上した。
3.3. 考察
並行開発において、テスト品質を確保しながら短期間に多人数で大量のテストケースを効率良く実施する上で、今回の改善取組は効果があった。特に、共通確認ポイントを括り出すことでテストケースへの記載量を削減しながら流用性を高めること、テストケースおよびチェックリストを一元管理すること、これらの改善取組は並行開発中のモデル間で効率良く情報展開するのに効果があった。なお、現時点での更なる改善点を以下にあげる。
(1) チェックリスト自体の肥大化、記載内容を簡略しすぎることによるテスト判定ミス
(2) プラットフォームや要求仕様が大きく異なるモデル間での情報展開
これら課題について、(1)は適切なバランスポイントを見つける取組み、(3)に関しては要求仕様分析を行い共通ポイントの洗い出しを行っていきたいと考えている。
4. おわりに
今後ますます規模が増大し機能が複雑化する組込み機器分野では、限られた予算と時間の中で品質確保することが重要となっていく。今回、テストケース設計によるアプローチの事例を紹介したが、テストプロセス観点での取り組み事例についても今後発表していきたい。
図5 テストケース設定率
Better    1.000.870.730.590.80
0.330.00.2担当者
0.4
0.6
0.8
1.0
機種A
機種B

本文发布于:2024-09-20 21:22:42,感谢您对本站的认可!

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